高視認性安全服とは

高視認性安全服とは、蛍光素材(蛍光イエローや蛍光オレンジなど)と再帰性反射材を使った路上作業者や鉄道保全管理者などを対象とした安全服のことです。
昼夜を問わず、着用することにより自身の存在をより早く車両運転者等に認識してもらい、事故等を防ぐことを目的としています。

JAVISA 提供 北海道技建(株)協力

ヨーロッパでは、1994年にEN471(High visibility warning clothing)、アメリカでは、1999年にANSI107(High visibility safety apparel and headwear)、ISO国際標準化機構では、2013年3月ISO20471 (High visibility clothing)が規格されており、日本では、2015年10月にJIS T 8127(High visibility safety clothing)が制定されました。

児童及び自転車通学者向け高視認性安全服とは

ヨーロッパ諸国では、児童は通学や課外活動などで外出する際に着用するベストに安全規格(EN 1150)を設けているところもあります。
当協会では、子どもたちの交通事故防止を目的として「高視認性安全服」規格JIS T 8127を参考に児童、生徒の体格や行動特性等に対応した「児童及び自転車通学者向け高視認性安全服」の規格を定めました。

児童向け高視認性安全服
この規格は、小学生の歩行通学時や課外活動時の着用を対象としているため次の条件に留意しています。
・身長が低い
・ランドセルやリュックサックを背負う
・季節を問わず着用
・熱中症対策を考慮する
・着用時の暑熱対策
着用環境に合わせてタイプ1とタイプ2の規定を設けています。
<タイプ1>
昼間、夜間を問わず高視認性能を有する規格で、明所暗所の両方に対応する。
<タイプ2>
昼間に限定される低学年児童の外出行動用の蛍光生地
を中心とする規格で、明所を重点とする。

自転車通学者向け高視認性安全服
この規格は,自転車通学者を対象としているため次の条件に留意しています。
・リュックサックを背負う
・前かごにカバンを入れる
・やや前かがみ姿勢
・側面が見える
・季節を問わず着用
・熱中症対策を考慮する
・着用時の暑熱対策
・雨天時も着用(やや強い雨20 mm/時 未満)

児童及び自転車通学者向け高視認性安全服の関連製品とは

当協会では、「児童及び自転車通学者向け高視認性安全服」を着用しながらも、ランドセルやかばん類を使用するなどで視認率が低下する状況や高視認性安全服を着用していない通学時以外の場面において、関連製品が高視認性機能を有することで視認率を補うことを目的として「児童及び自転車通学者向け高視認性安全服の関連製品」の推奨規格を定めました。

児童向け高視認性安全服の関連製品

この規格は、児童向け高視認性安全服の関連製品について、高視認性機能を有する製品をアイテム別に規定しています。

【アイテム1 ランドセルカバー】
 後方からの視認性を確保する。

【アイテム2 ランドセルに取り付けるポーチ】
 後方からの視認性を確保する。

【アイテム3 通園・通学時用レインウェア】
 全ての方向の視認性(360°の視認性)を確保する。


児童及び自転車通学者向け高視認性安全服の関連製品-かばん類-
この規格は、児童及び自転車通学者向け高視認性安全服の関連製品-かばん類-について、高視認性機能を有する製品をアイテム別に規定しています。

【アイテム1 手提げかばん】
全ての方向の視認性(360°の視認性)を確保する。

【アイテム2 肩掛けかばん】
全ての方向の視認性(360°の視認性)を確保する(デザイン上、方向性のあるものは、主たる面に最小面積の50%以上を配置)。

【アイテム3 リュックサック】
全ての方向の視認性(360°の視認性)を確保する(デザイン上、方向性のあるものは、主たる面に最小面積の50%以上を配置)。

使用環境に合わせて、タイプ1とタイプ2の規定を設けています。
<タイプ1>
昼間、夜間を問わず高視認性能を有する規格で、明所、暗所の両方に対応する。

<タイプ2>
夜間での高視認性能に特化した、再帰性反射材を中心とする規格で、暗所を重点とする。