交通安全指導事例集
その7. テーマ じてんしゃ 

   指導項目

 1.自転車の安全な乗り方、止め方を理解する。
 2.自転車の安全な乗り方について親子で学ぶ。
 指導のねらい   自転車に乗る時に気をつけることや、きまりや約束事を理解し、安全に自転車に乗るようにさせる。 
−進め方−
1.自転車の安全な乗り方、止め方を理解する。
  

 ◆学習内容

・どんな乗り方が危険な乗り方かを理解する。・安全な乗り方を理解する。
 @足がつく。
 Aまえ・うしろの安全を確かめ、左側から乗り降りする。
 Bきちんと腰掛ける。
 Cハンドルを軽く握る

 

 ●指導上の留意点

・遊びの中で、スピードを出して乗れることに夢中になってきたら、ゆっくりふらつかずにバランスよく乗れるように指導する。
・ゆっくり障害物を回れるようにさせる。スピードを緩めたり、止まる時はレバーを引いてブレーキをかけることを教える。
・片手乗り、手放し乗り、2人乗り、スピード競争等の危険な乗り方は絶対させないようにする。

2.自転車の安全な乗り方について親子で学ぶ。
  

 ◆学習内容

・乗ってよい場所、時間等を約束して、それ以外では、乗らないようにする。
・自分の身体に合った自転車を選び、常に点検する習慣を身につける。

 →サドルの高さは、腰掛けた時両足先が地面に届くか。
 →タイヤの空気の入り具合はどうか。
 →前輪、後輪のブレーキの利き具合はどうか。
 →チェーンが緩み過ぎたり、張り過ぎたりしていないか。
 →ベルの鳴り具合はどうか。
 →スタンドはしっかり立つか。
 →全体の手入れがよくできているか。

・親子で一緒に乗り、乗り方の基本を学ぶ。

 

 ●指導上の留意点

・親子で学ぶ講習会を実施する。
・自転車に乗る時は乗っていい公園や広場などで乗るように家庭で注意させる。
・乗ってよい場所まで行く時は、自転車を押して行き、信号や曲がり角では必ず止まって右左、前後の安全確認をするよう習慣をつけさせる。
・親子で自転車の点検をするよう指導する。

 

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。  詳しくは同誌1997年10月号をご覧下さい。

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その8. テーマ バスや電車に乗る時

   指導項目

 1.バスや電車の安全な利用と人に迷惑をかけないマナーについて話し合う。
 2.指導を保護者に参観してもらう。
 指導のねらい   バスや電車を利用する時の注意とマナーを理解させ、 安全で人に迷惑をかけない行動を身につけさせる。 
−進め方−
1.バスや電車の安全な利用と人に迷惑をかけないマナーについて話し合う。 
  

 ◆学習内容

・バスや電車を待つ時
 →ふざけたり、走ったりしない。
 →電車は白線の内側で待ち、バスは道路に飛び出さないよう決められた場所で待つ。
 →押さないで順番に乗ったり、降りたりする。

・バスや電車の中
 →窓から顔や手を出さない。
 →ふざけたり、歩き回ったりしない。
 →いすにきちんと腰掛ける。支柱や家の人にしっかりつかまる。

 

 ●指導上の留意点

・バスや電車で出かけた時のことを思い出させ、どうして危ないのか、どうすればよいのかを考えさせる。注意してバスや電車に乗ろうとする気持ちを持たせる。

2.指導を保護者に参観してもらう。
  

 ◆学習内容

・指導を保護者に参観してもらう。

 

 ●指導上の留意点

・日常で交通機関を利用する時、安全な乗り降りやマナーを幼児に体得させるよう保護者に伝える。

 

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。  詳しくは同誌1997年11月号をご覧下さい。

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その9. テーマ あんぜんをまもるもの(安全施設の理解)

   指導項目

 1.安全マップを作る
 2.安全施設の意味を理解する
 指導のねらい   交通安全に対する関心を高め、自ら安全に行動しようとする態度を身につけさせる。 
−進め方−
1.安全マップを作る
  

 ◆学習内容

・自分達にとって身近な幼稚園周辺の地図を見ながら「どこが危険か」についてみんなで一緒に考え、安全マップを作りあげる。
 →ガードレール
 →横断歩道
 →歩行者用信号機等の確認

 

 ●指導上の留意点

・幼稚園を中心にした大まかな地図をあらかじめ作成しておく。
・幼児と話しながら、マップ作りを進める。
・教師が一方的に指示したり、教え込むのではなく幼児自身が考え、安全に対する意識を高めていくよう援助する。

2.安全施設の意味を理解する 
  

 ◆学習内容

・みんなで作った安全マップに従って、実際に幼稚園周辺の道路を歩行し、安全施設の意味を理解する。
 →歩行者用信号機の見方を理解する。
 →ガードレール、横断歩道、歩道橋が身を守ることを知る。
 →曲がり角の危険性について理解する。

 

 ●指導上の留意点

・交通安全のためにどのような施設があるのか、一人一人が自分の目で確かめながら理解できるよう小グループに分かれて活動させる。

 

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。  詳しくは同誌1997年12月号をご覧下さい。

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その10. テーマ さむいひ 

   指導項目

 1.雪の道や凍った道を歩く時の安全について
 2.保護者会での指導について 
 指導のねらい   ・雪の道や凍った道での、安全な歩行を心がけさせる。
 ・服装や持ち物に気をつけるなど、安全な習慣を身につけさせる。 
−進め方−
1.雪の道や凍った道を歩く時の安全について
  

 ◆学習内容

・雪が積もった道や凍った道を歩く時滑ったり、転んだりしないように注意して歩く。
・自動車や自転車も滑りやすくなっているので、車の動きに注意し、危険を避けるようにする。
・雪が降っている日には、傘をしっかり持ち、前方をよく見て歩く。
・歩きやすい服装や持ち物を身につける。

 

 ●指導上の留意点

・雪を楽しみ、雪を珍しがる子ども達に、雪の日の危険や安全な行動の仕方を十分に理解させる。
・気温の変化により、道路が凍りやすく、滑りやすくなるので自分で注意して歩くようにさせる。
・車がスリップしやすくなるので、車の動きに十分に注意させる。
・雪の日には、服装に気をつけ、両手に物を持たない等、転んでも怪我をしないようにさせる。
・大雪は予告なしに訪れるものであり、その場でとっさに指導しようとしても時間的な余裕はないので、年間の交通安全指導計画の中に位置づけておくことが大切である。

2.保護者会での指導について
  

 ◆保護者会での留意点

・保護者会、園だより等で、雪の日や寒い日の安全な歩行の仕方について指導してもらうように依頼する。
・実際に親子で、登降園の時に危険な場所や自動車等に気をつけたり、傘のさし方や歩き方について指導を繰り返すように助言する。
・道路の氷や雪の上では、遊ばないように注意してもらう。
・雪のために、自動車が横滑りしやすいので、車道側は保護者が歩き自動車に気をつけるようにしてもらう。

 

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。  詳しくは同誌1998年1月号をご覧下さい。

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その11. テーマ こうつうのきまり(交通規則の理解) 

   指導項目

 1.身近な場所で起きた交通事故の事例をもとに、交通規則を遵守することの大切さを理解する。
 2.親子で通園区域を歩行する。
 3.警察署員の協力を得て、幼児一人一人が自分の目で信号機を見て、横断する。 
 指導のねらい   ・交通規則を理解し守るようにさせる。
 ・安全に気を配りながら道路を歩行できるようにさせる。 
−進め方−
1.身近な場所で起きた交通事故の事例をもとに、交通規則を遵守することの大切さを理解する。
  

 ◆学習内容

・歩道橋があるのに利用せず、車にはねられた例。
・ガードレールの外側を歩き、車と接触した例。
・右側歩行をしなかったため、車と接触した例。
 

 ●指導上の留意点

・交通事故発生現場のイラストをOHPを使って再現する。
・地域の交通環境に即し、幼児が状況を理解できるよう具体的な場面を想定し、交通規則を守ることの大切さを知らせる。

2.親子で通園区域を歩行する。 
  

 ◆学習内容

・信号の見方を確認する。
・町には色々な道路標識があることを知る。
・右側歩行しながら、左側歩行の恐ろしさを知る。
 

 ●指導上の留意点

・保護者自身が規則を守る習慣をつけておくことが何より子供の命を守ることにつながるという意識を高めるよう保護者に助言する。
・左側歩行がいかに恐ろしいことか体験を通して理解できるよう援助する。

3.警察署員の協力を得て、幼児一人一人が自分の目で信号機を見て、横断する。 
  

 ●指導上の留意点

・実地訓練を行っても、集団で行動していては一人一人の意識は高まらないため、できるだけ一人一人の幼児が自らの意志で行動できるようにさせる。

 

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。  詳しくは同誌1998年2月号をご覧下さい。

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その12. テーマ もうすぐ1年生 

   指導項目

 1.スライドを見ながら、1年生になったら交通のきまりを守って、1人で通学することについて話し合う。
 2.保護者と一緒に通学路を歩行する。 
 指導のねらい   ・もうすぐ1年生という期待を持ち、1人で安全に歩行しようとする気持ちを持たせる。 
−進め方−
1.スライドを見ながら、1年生になったら交通のきまりを守って、1人で通学することについて話し合う。 
スライド:小学生の登校風景−家を出る、危険箇所、信号機での横断、歩道、ガードレールの利用などを撮影したもの。
  

 ◆学習内容

・1人で学校に行く。
 →早寝、早起きをし、忘れ物をしないように家を出る。
 →とび出しはしない。

・危険な場所。
 →自動車の出入りの激しい所や工事現場などに注意する。

・安全な歩行。
 →信号機のある所では、青になってから渡る。
 →歩道、ガードレールなどを利用して安全に歩行する。

 

 ●指導上の留意点

・小学生の登校風景を見せ、1年生になることへの期待を持たせる。どうすれば安全かを考えさせ、自分で交通のきまりを守って歩行しようとする気持ちを持たせる。

12.保護者と一緒に通学路を歩行する。 
  

 ●指導上の留意点

・保護者に協力を求める。
 →通学路(家から就学先の学校まで)を、子どもと一緒に歩いてもらい、危険な場所や交通のきまり等を自分で見つけさせ安全に歩行できるように援助してもらう。

 

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。  詳しくは同誌1998年3月号をご覧下さい。

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